Archive for the ‘債務’ Category

破産事件の類型について

2019-04-22

弁護士の工藤です。

当事務所では、様々な破産事件を取り扱っておりますが、その中でも以下の類型が多く、同種の問題でお悩みの方も多いと思いますので、次回以降の記事で解決事例(※)をご紹介したいと思います。もちろん破産だけでなく、個人再生や任意整理も取り扱っておりますので、債務の返済にお悩みの方はお早めにご相談いただけるとスムーズな解決につながると思います。

※実際に担当した事例を組み合わせる等して個人が特定できないようにしています。

 

1 パチンコ・競馬等のギャンブルや株・FX等の投資を理由とする破産

2 保険・自動車等の財産を手元に残して破産することができた事例

3 2回目の破産事件

4 個人事業主・会社代表者の破産事件

5 生活保護受給者の破産事件

6 住宅ローン保証人の破産事件

7 住宅ローンの残債務を理由とする破産事件

8 夫婦双方の破産事件

9 不動産を任意売却した後の破産事件

10 子の教育費の増加・収入減少による破産事件

 

東北地銀カードローン審査厳格化へ

2017-11-26

弁護士の工藤です。

2017年6月8日の記事で、銀行カードローンの記事を記載しましたが、先日、河北新報に東北地銀のカードローン見直し進むとの記事が掲載されていましたのでご紹介します。

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201711/20171123_72014.html

全国銀行協会は各銀行に対し、「個人の年収に対する借入額の比率を3分の1以内にする」「50万円超の貸し出し審査には年収証明書が必要」などと具体的な留意点を示していたところ、東北の地方銀行と第二地銀が、その要請を踏まえ、審査の厳格化や広告宣伝自粛などの対応に乗り出したとのことです。

昨今の破産事件では、銀行が債権者となっていることが非常に多く、銀行の高額な貸付に対し返済することができず破産するに至ったという事案が多いと実感しています。上記銀行の対応により改善がみられるかもしれませんが、それだけではなく借主が銀行カードローンの利用の際には慎重に検討したうえで行うことが求められていると思います。債務整理のご相談の中には、借入先が多数で債務額も多額となったため、銀行カードローンで債務の一本化を図ろうとしたが、カードローンの年10%を超える利息が大きな負担となり、さらに債務額が膨れ上がってしまったという例が多いです。

債務の返済のために借入れをする状況となった場合は、弁護士に債務整理の相談をされることをお勧めします。

銀行カードローンと破産事件の増加について

2017-06-08

弁護士の工藤です。

河北新報に、銀行カードローンの過剰融資により破産事件が増加しているとの記事が掲載されていました。

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201706/20170604_73008.html

2010年6月に改正貸金業法が完全施行され、消費者金融の貸付を原則年収の3分の1以下に制限する「総量規制」が導入されたため、破産事件は減少を続けており、実際に、私が受任する破産事件の数も減少傾向でした。

しかし、昨年から破産事件が増えてきた印象があり、銀行の高額な貸付に対し返済することができず破産するに至ったという事案が多いと実感しています。銀行は「総量規制」の対象外で貸付額に上限がなく、年10%を超える利息で貸し付けているため、なかなか完済できず、借金の額が膨れ上がっていくことが多いです。

全国銀行協会は各銀行に対し、審査の厳格化を求めており、今後、貸付額に上限が設けられることも考えられますが、まずは、借主が銀行カードローンの利用に慎重になることが求められていると思います。

既に銀行カードローン等を利用し、その支払が困難となってしまった場合には、さらに他から借入れをして返済しようとするのではなく、弁護士に債務整理の相談をされることをお勧めします。